ずいぶん苦しんでいるんだね。

 

それなのにあなたは

いつもの笑顔で

家族に接してる。

 

不安も不満も苛立たしさも

すこしも漏れさせず

滲ませることすらしないまま。

 

ほんとうは

のんびりできる時間を

いつの日か持てることを夢見て

 

あの嵐のように忙しい日々を

駆け抜けてきたのにね。

 

いろんなことがあったよね。

 

あなたとわたしで

語り合ったら何日もかかっちゃうくらいに。

 

やっとすこし

子供の手が離れたり

仕事の内容が変わったり…

 

まあそれでも

すべきことはあるし

のんびりって言えるほどの日々じゃないけど

 

それでもあのときの

辛いことを感じるヒマすらなかった

あの怒涛の日々よりは

マシになったはずなのに

 

台風が過ぎたあとの

晴れわたる空みたいな

そんな気持ちなんて

味わったこともないんだよね。

 

どうして重い気持ちなんだろう?

どうしてもっと自由に

もっと軽やかにもっと豊かに

もっと幸福を感じながら

過ごせないのかな?

 

あなたは今まで

頑張りすぎるほど頑張ったからね

それが普通になっちゃったんだ。

 

わたしも実は同じです。

 

結局ね

仕事にでかけるとか

庭の雑草を取るとか

玄関の水拭きとか

手間のかかる料理を作るとか

なにか…

 

なんでもいいから

頑張ったときの方が

 

あなたも

幸せな充実感を味わえるでしょ?

 

もちろんわたしも同じです。

 

もういいかげん

それを認めちゃおうよ。

 

たとえば神様が

ポンと

世界一周豪華客船クルーズ

をプレゼントしてくれても

 

いつでも

食べ放題のレストランや

音楽のステージやダンスのショー

映画や演劇やパフォーマンスに

大興奮で大喜びするのは

最初の2日間くらいだよ。

 

3日目からはきっとわたしたち

今日はなにしようか

なんだか退屈ねぇ…

とか言ってるはず。

 

貧乏性?

損な性分?

 

仕方ないよ

今生では裕福な生まれじゃなかった

それだけのこと。

 

いい意味でいえば

稼ぐ楽しさを知っている

ってことだし

 

散財するより

働くほうが充実している

なんてね

 

そんなわたしたちをきっと

神様だって応援してくれるよ。

 

さあどうする?

ほんとうは未来が不安なのに

そのことから目を背けて

なんとなく日々を過ごしてしまう?

 

それとも

あのときの自分を取り戻して

嫌でもなんでも

頑張るしかなかった

あの頃みたいに

もういちど頑張ってみる?

 

わかってるよ

今だってじゅうぶん

十二ぶんに頑張ってること。

 

もっと休みたいし

したいことだってあるよね。

…わかるよ。

 

わたし一度

命を落とすような病気

くも膜下出血という

脳出血を起こしました。

 

頭蓋骨を開けて手術をして

その後も脳の水を抜くために

3日間頭蓋骨を閉められなかったそうです。

 

死に直面してわかったの。

退院してやりたかったのは

世界一周クルーズでもないし

海外旅行ですらなくて

 

普通に家事をこなして

自分でちゃんと生活すること。

 

きっと状況を整理すれば

マイホームを売却しても

ローンが残るから

自己破産を申請したりしてね

 

そうすれば

生活保護なんかも

受けられたと思うんだけど

 

そうじゃなくてわたしは

自分で収入を得たかった。

 

以前みたいな無理はできなくても

自分にできる仕事をして

その範囲で生活する。

 

後ろめたい思いや

申し訳ない気持ちや

そういうのなしで

稼いで、生活する。

 

そんな普通の生活が

わたしのしたいことでした。

 

あなたもきっと

同じなんだよ。

 

誰かに「ずるい」とか言われながら

何かしらの保護で生活するより

自分で稼いで生活することのほうが

自由を感じられるし

心豊かに暮らせるって

きっと心の奥の自分はわかってる。

 

今の苦しいような重いような

もやもやした気持ちは

 

動け~!!

 

ってあなたの心が言ってるの。

 

もうあんなに大変な生活はしたくない!!

 

過去を振り返ればそう感じるくらい

あなたは頑張ってきました。

 

ほんっとうに、よくやってきました。

あなたは、えらいです。

素敵な女性だとわたしは思います。

 

すごく頑張ってきました。

 

でもね

もう一花咲かせたい!!

ってあなたの心が訴えてる。

 

死に直面するようなことがなければ

わたしも気づかなかったと思うんだ。

 

でも今のわたしにはわかります。

 

秋晴れの空みたいな気持ちで

過ごしたいじゃない。

 

残りの人生がどれだけあるかなんて

だれにもわからないんだよ?

 

あいまいな笑顔で

なにもかもを隠さないで

心の底から笑おうよ。

 

あなたのその笑顔が

どれだけ素敵かわたしは知ってる。

 

自分ばっかり死ぬまで働くなんて

そんなの嫌だって思う?

 

あなた一人じゃないから。

わたしがここで応援しています。